一色学びの館 三河地震から80年 地震と戦争
昭和20年(1945)1月13日午前3時38分、三河地震が愛知県を襲いました。
この地震は局地的な大被害をもたらし、特に西尾市域では甚大な被害を受けています。しかし、当時は戦時下で報道管制が敷かれていたため、広く報道されることはなく、約1ヵ月前に発生した東南海地震とあわせて「隠された地震」とも呼ばれています。ほかにも、物資不足や疎開児童の犠牲など、戦争の影響を大きく受けた地震でした。
2025年は三河地震および終戦から80年の節目の年にあたります。本展では、写真や新聞、体験談などを通して三河地震を振り返ります。
【関連イベント】
■展示解説
日時/令和6年12月14日(土)午後2時30分~
会場/一色学びの館 多目的室
対象/どなたでも(事前申込必要)
■なまず号で地震を体験しよう
起震車なまず号を使って三河地震や南海トラフ地震(想定)のゆれを体験します。
日時/令和6年12月21日(土)①午前10時②午前10時30分③午前11時④午前11時30分
会場/一色地域文化広場 オープンスペース
定員/各回5組(1組4名まで・申込先着順)
対象/どなたでも(130㎝以下のお子さんは保護者同伴)
参加費/無料
※以下に当てはまる方は参加不可
脳性麻痺・脳髄損傷・骨形不全など身体に障がいのある方、高血圧・心臓疾患・てんかんのある方、妊娠中の方、乳児、ショックに対するアレルギーのある方、酒気を帯びている方、体調不良の方
※雨天・強風の場合、中止
■講座
担当学芸員が一色地区の災害史を紹介します。
日時/令和7年1月18日(土)午後1時30分~
会場/一色町公民館3階 コンベンションホール
講師/利光正恵(当館学芸員)
定員/60名(申込先着順)
対象/どなたでも
参加費/無料
お申し込みフォームはこちらから
【お問い合わせ】
一色学びの館 TEL0563-72-3880
- 時 間
- AM9:00〜PM7:00
- 場 所
- 一色学びの館 多目的室
- 休館日
- 月曜日【年末年始(12月29日~1月3日)、1月13日(祝)は開館】
第1章 地震ってなに?
地震は地球の表面をおおっている十数枚のプレートとよばれる固い岩石の層で起こる現象です。プレートはゆっくりと動いており、大きな力が加わっています。その力に耐えられなくなって、プレートがずれたり、大きく動いたりして地震が発生します。
日本列島の周りは4枚のプレートがぶつかり合う場所で、世界的に見ても多くの地震が発生する地域です。日本最古の勅撰歴史書である『日本書紀』にも地震についての記述があるように日本は古くから地震に襲われ、その度に復興してきました
第2章 西尾市域の地震
西尾市の地形は主に、美濃三河高原とよばれる山地、碧海台地とよばれる小高い台地、西三河低地の3つに分けることができます。
西三河低地は、美濃三河高原と碧海台地の間に広く分布している低地で、川や海の働きによって形成されました。主に固まっていない泥や砂、石などで形成されたやわらかい地盤で、地震に弱い傾向があります。
第2章では、西尾市域で過去発生した地震について紹介します。
第3章 地震と戦争
昭和20年1月13日午前3時38分、三河地震が発生しました。
三河湾を震源とするこの地震は、西尾市や安城市、碧南市、蒲郡市などの狭い範囲に大きな被害をもたらしました。
西尾市域の被害は特に大きく、西尾市域だけで1,209人が亡くなっています。
被害が大きくなった原因として、約1ヵ月前に発生した東南海地震の影響が挙げられます。東南海地震によって傾いたり、ゆがんだりした多くの家屋が、三河地震のゆれによって完全に倒れてしまったのです。
また、三河地震は自然の要因だけでなく、戦争による影響も大きく受けた地震です。
第3章では、報道管制・学童疎開・物資不足の3つの視点から、三河地震と戦争の関係を紹介します。
第4章 地震と継承
報道管制によって広く知らず「隠された地震」ともよばれる三河地震ですが、西尾市では三河地震の犠牲となった方の法要や、三河地震を周知するための活動が行われています。
第4章では、安喜福会をはじめ、市内での三河地震を伝えるための活動を紹介します。